セレスのやったことは、平たく言えば家出なのだ。 ―――心配してほしかった。涙してほしかった。怒ってほしかった。笑ってほしかった。 ……かまってほしかったのだ。かまってくれれば自分は “物” ではなく “仲間” であると いうことが明確に感じられるのだ。 セレスは自分の、記憶がないという立場から、3人に仲間はずれにされるのが怖かった。 そして、仲間はずれになるくらいなら自分から出ていってやると思い、3人から離れていった。 ―――つまり、彼は、今まで人にあったことがないせいか、人が信用できなかったのだ。 でも、3人が信用できる人間 (魔族を含む) だと分かり、 “仲間” となったのである。 ちなみに、フィーナの仮説は当たっていた。 |
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